3 ほかにもかかる費用を含めて考えると最終的に12%になる

03【Step3】表面利回りが12%以上出る不動産物件に絞る


1 表面利回りの考え方

 あなたがいろいろ考えて選んだ不動産物件を、実際に購入して運用してみたら思ったより手取り収入が少なかった! ということが往々にしてあります。そんなことになったら大変なので、どれくらいの手取り収入があるのかを簡単に表面利回りでシミュレーションしてみましょう。表面利回りの目安としては「12%以上」と決めてしまいます。


「表面利回り12%の不動産物件」の意味

 表面利回りは、「表面利回り=年間収入÷購入価格」で求められます。たとえば年間の家賃収入が100万円で表面利回り12%の不動産物件というのは、「年間収入÷表面利回り=購入価格」の式にあてはめると、「100万円÷12%≒833万円」となります。

 したがって年間の賃料収入が100万円、物件の購入価格が833万円の不動産物件ということになります。では、なぜ12%という数字が出てきたのでしょうか?

 12%以上あればいいというのは、区分所有マンションの場合次の6つを経費として考えると、実際の利回りは2〜4%低くなってしまうので、10%ではなく12%としています。


●固定資産税

●都市計画税

●管理費

●修繕積立金

●PMフィー

●保険料


※管理費はマンション全体にかかる費用で、PMフィーは部屋の管理(クレーム管理など)のために不動産会社に払う手数料のこと


2 管理費、修繕積立金が高いマンションとは?

 管理費、修繕積立金の額はマンションによって違います。なぜ管理費、修繕積立金の額が高くなるのでしょうか? 主な理由は次の4つです。


❶ マンションの戸数が少ない

❷ 管理がしっかりしている

❸ 築年数が経っている

❹ 家賃が安い


❶ マンションの戸数が少ない

 マンションの戸数が少ないと、管理を行うにしても大規模修繕の積立をするにしても、1戸あたりの負担額がどうしても高くなってしまいます。ここは、大規模マンションのほうが有利です。


❷ 管理がしっかりしている

 大手デベロッパーによるブランド物のマンションは、管理や修繕計画がしっかりと立てられている分、管理費、修繕積立金の額が高くなってしまいます。「マンションは管理を見て買え」と言われるほど、しっかりした管理のマンションは価値が高いので、一概に、管理費、修繕積立金が高いマンションを悪いとはいえないのです。


❸ 築年数が経っている

 新築のマンションに比べて築年数の経っているマンションは、修繕にお金がかかるため、修繕費が高くなっているマンションが多いのも事実です。


❹ 家賃が安い

 家賃が安くても高くても管理や修繕にかかるお金はあまり変わらないので、家賃が安いと、その分管理費、修繕積立金が賃料収入に占める割合はどうしても高くなってしまいます。


 たとえば、管理費、修繕積立金などの経費の合計が1万円かかる場合、家賃が3万円のマンションなら約33.3%(1万円÷3万円)が経費ですが、家賃が6万円のマンションだと経費の割合が約16.7%(1万円÷6万円)に下がります。

 このように、賃料が安い部屋は経費の割合が高くなってしまうのです。


3 ほかにもかかる費用を含めて考えると最終的に12%になる

 「固定資産税」「都市計画税」「管理費」「修繕積立金」「PMフィー」「保険料」のほかにかかる費用があります。それが次の2つです。


●空室リスクに備える費用

●クリーニング費用+修繕費


 入居者が長く住み続けてくれるのが理想です。入居者が退去すると、その後の部屋のクリーニングや修繕(マンション全体の修繕ではなく部屋の中の修理など)に費用がかかります。とはいっても空室リスクや修繕費は毎年発生するものではなく、1年で出てしまう入居者もいる一方で、20年以上住み続ける入居者もいるので、これらの経費はかなり流動的です。

 平均的に4年程度で退去していくとすると、「こういった経費を引いて、空室になっても賃貸経営をするうえで十分に成り立つ目安の利回りが、表面利回り12%」になります。


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